蟪蛄は春秋を知らず
読み方
けいこ は しゅんじゅう を しらず意味
寿命の短い蟪蛄(せみの一種)は春や秋を知らない、という意味から、経験や知識の範囲が狭い者は、広い世界や深い道理を理解できないことのたとえ。見聞の乏しさ、視野の狭さを戒める言葉。由来
中国戦国時代の思想書『荘子』逍遥遊篇の「蟪蛄不知春秋」に由来する。成立は紀元前4世紀ごろとされるが、現行の『荘子』は後世の編纂を経ており、正確な成立年は不明。蟪蛄は夏に現れて短命と考えられた蝉で、春や秋を経験しないことから、限られた経験しかない者の認識の狭さをたとえた。備考
漢籍由来の硬い表現で、日常会話ではまれ。相手に直接使うと見識の狭さを批判する響きが強い。標準形は「蟪蛄春秋を知らず」ともいう。例文
- 海外に出たこともないのに世界を語り尽くしたような口ぶりでは、蟪蛄は春秋を知らずと言われても仕方がない。
- 一つの業界しか知らない私が経済全体を断言するのは、蟪蛄は春秋を知らずというものだ。
- 若いころの失敗を知らずに部下を責める上司を見て、蟪蛄は春秋を知らずだと思った。
- ネットの情報だけでその国の文化を判断するのは危うい。まさに蟪蛄は春秋を知らずである。
- 彼は自分の経験だけを基準にして他人を否定するが、蟪蛄は春秋を知らずという言葉を知るべきだ。
類義語
- 井の中の蛙大海を知らず
- 夏虫氷を疑う
- 管を以て天を窺う
- 遼東の豕
- 針の穴から天を覗く
対義語
- 大所高所から見る
- 見識が広い
- 物知り
- 博覧強記