羹に懲りて膾を吹く
読み方
あつものにこりてなますをふく
意味
一度ひどい目に遭って懲りたため、似たようなことにまで過度に用心したり怖がったりすること。熱い羹(あつもの)で口をやけどした人が、冷たい膾(なます)まで吹いて冷まそうとする、というたとえ。
由来
中国の故事に由来するとされることわざで、原型は「羹に懲りて膾を吹く」。日本では遅くとも江戸期には広く用いられたと考えられるが、成立年代の特定は難しく不詳。羹(熱い汁物)と膾(冷菜)という対比で、過剰な警戒を表す。
備考
「羹」は「あつもの」、「膾」は「なます」と読む。用心深さを戒める文脈で使われやすい。表記は「羮」などの異体字もあるが意味は同じ。
例文
- 一度詐欺に遭ってから、彼は羹に懲りて膾を吹くように契約書を何度も読み返す。
- 前の職場で叱責が続いたせいか、彼女は羹に懲りて膾を吹くで、少しの注意にも身構えてしまう。
- その程度のリスクで撤退するのは、羹に懲りて膾を吹くと言われても仕方ない。
- 失敗を恐れるのは分かるが、羹に懲りて膾を吹くばかりでは成長できない。
- 過去のトラブルのせいで新しい提案まで疑うのは、まさに羹に懲りて膾を吹くだ。
類義語
- 羹に懲りてなますを吹く
- 蛇に懲りて縄を怖がる
- 火傷をして水に懲りる
- 羮に懲りて膾を吹く
対義語
- 失敗は成功のもと
- 当たって砕けろ