猿猴月を取る
読み方
えんこう が つき を とる意味
猿が水面に映った月を本物と思って取ろうとするように、実現不可能なことや自分の力に及ばないことを無理に望むたとえ。身の程を知らずに高望みをして、結局失敗したり危険を招いたりすることを戒める表現。由来
中国の仏教説話「猿猴捉月」に由来するとされる。猿の群れが井戸や水面に映る月を取ろうとして木からつながり、失敗して落ちるという話で、漢訳仏典『摩訶僧祇律』などに類話が見える。成立年代は原話不詳だが、漢訳は5世紀ごろ。日本では中世以降、説話・教訓譚として広まった。備考
「猿猴」は猿の古風な言い方で、現代会話ではやや硬い表現。単なる挑戦より、身の程知らずな高望みを戒める文脈で使う。例文
- 経験も資金もないのにいきなり全国展開を狙うのは、猿猴月を取るようなものだ。
- 彼は一夜漬けで難関試験に合格しようとしているが、猿猴月を取ると言われても仕方がない。
- 夢を持つのはよいが、準備もせず大成功だけを望むのは猿猴月を取るに近い。
- その計画は理想ばかり大きく、実行手段がないので、まさに猿猴月を取る話だ。
- 社長は海外市場を一気に独占すると息巻いているが、現状では猿猴月を取る結果になりかねない。
類義語
- 猿猴捉月
- 猿の水月を取る
- 高望みは身の破滅
- 身の程知らず
- 及ばぬ鯉の滝登り
対義語
- 分相応
- 足るを知る
- 身の程を知る