物言えば唇寒し秋の風
読み方
ものいえば くちびる さむし あき の かぜ意味
余計なことや人の悪口を言うと、あとで後悔したり災いを招いたりするので、むやみに口を開かないほうがよいという戒め。言った直後に秋風が唇を冷やすような寂しさ・寒々しさを感じる、という趣も含む。由来
江戸時代前期の俳人・松尾芭蕉の発句「物いへば唇寒し秋の風」に由来する。元禄期(17世紀末)の句とされるが、作句の厳密な年は不明。「人の短をいふ事なかれ、己が長をとく事なかれ」という戒めとともに伝わる。備考
俳句由来のため文語的で格調がある。日常会話より、文章・講話・戒めの文脈で使われやすい。例文
- 会議で感情的に反論しそうになったが、物言えば唇寒し秋の風と思って黙っていた。
- 友人の欠点を軽く話したつもりが本人に伝わり、物言えば唇寒し秋の風を痛感した。
- SNSでは一言が炎上につながるから、まさに物言えば唇寒し秋の風だ。
- 彼は余計な批評を避け、物言えば唇寒し秋の風とばかりに口を閉ざした。
- 悪口で盛り上がる場にいても、物言えば唇寒し秋の風というから同調しないほうがよい。
類義語
- 口は災いの元
- 雉も鳴かずば撃たれまい
- 言わぬが花
- 沈黙は金
対義語
- 物言わぬは腹ふくるるわざ
- 言わぬ事は聞こえぬ