火中の栗を拾う
読み方
かちゅう の くり を ひろう意味
他人のため、または自分の利益のために、危険や面倒を承知であえて手を出し、火の粉をかぶるような役回りを引き受けること。多くは「他人の争い・厄介事の後始末をさせられる」「利用されて危険な役を担う」という含みで用いられる。由来
フランスの寓話(ラ・フォンテーヌ『猿と猫』)に由来するとされる。猿が猫をそそのかし、暖炉の火の中の栗を猫に拾わせ、猫は火傷し猿だけが栗を食べたという話から、「他人に利用されて危険な役をする」意になった。日本語としての定着時期は明確ではない(近代以降の翻訳・紹介を経て広まったとされる)。備考
「拾う」は危険を承知で手を出す比喩。多くは“利用される・割を食う”ニュアンスで、称賛より注意喚起に使われやすい。表記は「火中の栗を拾う」が一般的。例文
- 彼は上司に言われて火中の栗を拾う役を引き受け、取引先のクレーム対応を一手に背負った。
- あの案件は責任の所在が曖昧だ。今手を出すのは火中の栗を拾うようなものだよ。
- 彼女は友人同士のけんかの仲裁に入り、結局火中の栗を拾って両方から不満をぶつけられた。
- 成果だけ取られて責任だけ押しつけられるのは、まさに火中の栗を拾う状況だ。
- 誰もやりたがらない仕事を買って出るのは立派だが、火中の栗を拾わされていないか見極める必要がある。
類義語
- 虎穴に入らずんば虎子を得ず
- 危ない橋を渡る
- 泥をかぶる
- 人のために骨を折る
対義語
- 安全策を取る
- 手を出さない
- 傍観する