溺れる者は藁をも掴む
読み方
おぼれるものはわらをもつかむ
意味
差し迫った危機に陥った人は、助かるためなら頼りにならないものでも必死に当てにしてしまう、というたとえ。追い詰められるほど判断が切迫し、わずかな可能性にもすがる心理を表す。
由来
溺れて命の危険にある者が、水面に浮く藁のような本来は助けになりにくいものにまで手を伸ばす、という情景から生まれた比喩。成立した正確な年代・初出は不明だが、近世以降の口語的なことわざとして広く定着したとされる。
備考
絶望的状況での「最後の手段」にすがる意。藁は実際には浮力が乏しく頼りない点が肝。人を揶揄するより、状況説明として用いると無難。
例文
- 資金繰りが行き詰まり、溺れる者は藁をも掴む思いで高金利の融資に手を出した。
- 合格の見込みが薄くても、溺れる者は藁をも掴むで、最後は神頼みになってしまう。
- 病状が悪化し、溺れる者は藁をも掴む気持ちで民間療法まで試した。
- 締切前日にデータが消えて、溺れる者は藁をも掴むとばかりに復元ソフトを片っ端から入れた。
- 追い込まれた彼が怪しい儲け話に乗ったのも、溺れる者は藁をも掴む心理だったのだろう。
類義語
- 背に腹は代えられぬ
- 窮鼠猫を噛む
- なりふり構わぬ
- 藁にもすがる
- 火事場の馬鹿力
対義語
- 余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)
- 泰然自若(たいぜんじじゃく)