棚に上げる
読み方
たなにあげる
意味
自分に不都合なことや自分の欠点・失敗はひとまず問題にせず(見ないふりをして)おいて、他人の欠点や過ちだけを取り上げて非難したり、都合のよい主張をしたりすること。自分のことを顧みない態度を皮肉っていう。
由来
物を「棚に上げる」と、いったん手の届きにくい所に置いて後回しにする意から、都合の悪い自分の問題を脇へ置き、他人を責める比喩として定着した。成立年代は明確ではないが、近代以降(明治~昭和期)に口語表現として広まったとされる。
備考
非難・皮肉の文脈で使われやすい。自分の問題を「後回しにする」一般的意味でも用いられるが、ことわざ的には「自分の非は不問にして他人を責める」ニュアンスが中心。
例文
- 自分の遅刻は棚に上げて、私だけを責めるのはやめてよ。
- 棚に上げるつもりはないが、まずは君のミスの原因を整理しよう。
- 彼は過去の失敗を棚に上げるような言い方で、部下に説教した。
- 親が自分の若い頃のことを棚に上げて、門限に厳しいのは納得できない。
- 棚に上げるのではなく、私も改善するから一緒にルールを見直そう。
類義語
- 自分のことは棚に上げる
- 人の振り見て我が振り直せ(対照的に用いられることも多い)
- 目くそ鼻くそを笑う
- どの口が言う
対義語
- 自省する
- 反省する
- 身を正す
- 己を顧みる