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月夜に釜を抜かれる

読み方

つきよ に かま を ぬかれる

意味

明るい月夜で安心していたのに大事な釜を盗まれるということから、油断や思い込みのために、思いがけない失敗や損害を受けることのたとえ。用心しているつもりでも、意外なところで不覚を取る場合にもいう。

由来

「抜く」は古く「盗み取る・こっそり持ち去る」の意。昔、釜は家庭で重要かつ高価な生活道具だったため、それを月明かりのある安心できそうな夜にさえ盗まれる、という状況から生まれた表現とされる。成立時期の詳細は不明だが、江戸時代後期(18〜19世紀ごろ)に広まった『江戸いろはかるた』の「つ」の札としてよく知られている。

備考

「抜く」はここでは「盗み取る」の意。やや古風な表現で、現代では会話より文章や説明で見かけることが多い。江戸いろはかるたでも有名。

例文

  • 戸締まりも防犯設備も万全だと思っていたのに情報を抜かれ、まさに月夜に釜を抜かれた。
  • 優勝候補が初戦で敗れ、監督は月夜に釜を抜かれたような表情をしていた。
  • 慣れた仕事だからと確認を怠った結果、重大なミスが起きて月夜に釜を抜かれる思いをした。
  • 安全だと信じていた取引先に裏切られるとは、月夜に釜を抜かれるとはこのことだ。
  • ベテランでも慢心すれば、思わぬ相手に月夜に釜を抜かれることがある。

類義語

  • 足元をすくわれる
  • 不覚を取る
  • 河童の川流れ
  • 弘法にも筆の誤り

対義語

  • 備えあれば憂いなし
  • 転ばぬ先の杖
  • 石橋を叩いて渡る

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