天を怨みず人を咎めず
読み方
てん を うらみず ひと を とがめず意味
不運や失敗、思いどおりにならない境遇にあっても、天や運命を恨んだり、他人を責めたりしないという意味。外に原因を求めて不満を抱くのではなく、自分の修養や努力に目を向け、静かに受け止める姿勢を表す。由来
中国の古典『論語』憲問篇にある孔子の言葉「不怨天、不尤人」に由来する。『論語』は孔子没後、弟子や後学によって編まれ、成立時期は諸説あるが、おおむね戦国時代から前漢期、紀元前5〜前2世紀ごろとされる。原文の「尤」は「とがめる」の意で、日本では漢籍の受容とともに広まり、「天を怨みず人を尤めず/咎めず」と訓読されるようになった。備考
原典では「人を尤めず」と書く。現代では「咎めず」と表記されることも多い。やや文語的で、他人に説くより自戒として使うと自然。例文
- 昇進を逃したが、天を怨みず人を咎めず、自分に足りなかった力を見直すことにした。
- 大事な試合に敗れても、彼は天を怨みず人を咎めず、黙々と次の練習に励んだ。
- 店が不況で苦しくなっても、祖父は天を怨みず人を咎めず、できる工夫を一つずつ重ねた。
- 研究がなかなか評価されなくても、天を怨みず人を咎めず、成果を出し続けるしかない。
- 失敗を環境や同僚のせいにする前に、天を怨みず人を咎めずという心構えを思い出したい。
類義語
- 天命に安んずる
- 運命を甘受する
- 人事を尽くして天命を待つ
- 身から出た錆と心得る
- 不平を言わず受け止める
対義語
- 天を怨み人を尤む
- 責任転嫁
- 人のせいにする
- 八つ当たり
- 恨みつらみを言う