天は二物を与えず
読み方
てん は にぶつ を あたえず意味
一人の人間が、すぐれた長所や才能を何もかも備えていることはまれで、ある面で秀でていれば別の面では欠けるところもある、という意味。特に、美貌と才能、知恵と体力など、二つの大きな取り柄を同時には得にくいというたとえ。由来
成立した正確な時期や典拠ははっきりしないが、近世にはすでに「天は一人に二物を与えず」の形で広く知られていた日本のことわざ。天は人に公平で、すべての長所を一人に集中して与えない、という考え方から生まれたとされ、江戸時代ごろには定着していたと考えられる。備考
「天は一人に二物を与えず」の形も一般的。自分や他人の長短を語るときに使うが、相手の能力や容姿を決めつける響きもあるため、対人場面では言い方に注意。例文
- 彼は発想力は抜群だが、細かい事務作業は苦手で、まさに天は二物を与えずだ。
- 美貌と実力を兼ね備えた彼女を見ると、天は二物を与えずということわざを疑いたくなる。
- 兄は運動神経はいいが勉強はあまり得意ではなく、祖母は「天は二物を与えずだね」と言った。
- 何でも完璧に見える人にも弱点はあるものだと、天は二物を与えずという言葉を思い出した。
- 人をうらやみすぎたときは、天は二物を与えずということわざで自分をなぐさめることがある。
類義語
- 天は一人に二物を与えず
- 角ある獣に上歯なし
- 角ある獣は牙なし
対義語
- 才色兼備
- 文武両道
- 知勇兼備