地蔵顔に閻魔心
読み方
じぞうがお に えんまごころ意味
地蔵菩薩のように穏やかで慈悲深そうな顔をしていながら、内心は閻魔大王のように冷酷で情け容赦がないこと。人は外見だけでは本性を判断できず、優しそうな見かけに反して非情な場合があるというたとえ。由来
成立年・初出は不明。仏教の民間信仰で、衆生を救う慈悲の象徴として親しまれた地蔵菩薩の柔和な顔と、死者を裁く地獄の王として恐れられた閻魔大王の厳しさを対比してできた俗諺。寺社参詣や仏教説話が庶民文化に浸透した近世、特に江戸時代以降に広く用いられたと考えられる。備考
外見と内心の落差、特に偽善や冷酷さを強く非難する言い方。やや古風で辛辣な表現なので、本人に直接使うのは避けたい。例文
- 彼はいつもにこやかだが、部下を平気で切り捨てる。まさに地蔵顔に閻魔心だ。
- あの大家さんは地蔵顔に閻魔心で、穏やかに笑いながら滞納には一日も猶予をくれない。
- 優しい受付係だと思っていた人が、裏では苦情を笑いものにしていたとは、地蔵顔に閻魔心というものだ。
- 契約の席で相手が穏やかに微笑むほど、地蔵顔に閻魔心かもしれないと警戒した。
- 彼女を地蔵顔に閻魔心と決めつける前に、本当に冷酷なことをしたのか事情を聞いたほうがいい。
類義語
- 外面如菩薩内心如夜叉
- 笑中に刀あり
- 口に蜜あり腹に剣あり
- 人面獣心
- 人は見かけによらぬもの
対義語
- 鬼面仏心
- 外剛内柔