一葉落ちて天下の秋を知る
読み方
いちよう おちて てんか の あき を しる意味
木の葉が一枚落ちるのを見て、季節が秋に移ったことを悟るように、わずかな兆しから世の中全体の変化や大きな流れを察知すること。小さな前触れを見逃さず、先を読むたとえ。由来
中国の古典に由来する句で、出典は『淮南子(えなんじ)』などに見えるとされるが、成立年代の特定は難しい。漢代(前漢〜後漢、紀元前2世紀〜2世紀)頃の思想・文章の中で「一葉の落ちるを見て歳の暮れを知る」といった趣旨が語られ、日本には漢籍受容を通じて伝わり、ことわざとして定着した。備考
「小さな兆しから大勢を察する」意で、観察眼や先見性を褒める文脈で用いられる。自然の秋だけでなく、社会・景気・組織の変化にも比喩的に使える。例文
- 株価の小さな乱高下を見て、彼は一葉落ちて天下の秋を知るとばかりに景気後退を警戒した。
- 客足が少し鈍っただけで、一葉落ちて天下の秋を知るように新商品の投入時期を前倒しした。
- 部下の報告の言い回しが変わったのを聞き、一葉落ちて天下の秋を知る思いで組織の空気の変化を感じた。
- 朝夕の涼しさに加えて落ち葉が増え、一葉落ちて天下の秋を知るとはこのことだと思った。
- 小さな不具合が続いたので、一葉落ちて天下の秋を知るつもりで設備全体を点検した。
類義語
- 一を聞いて十を知る
- 微を見て著を知る
- 一事が万事
- 一端を見て全体を知る
- 兆しを見て事を知る
対義語
- 春暖花開(しゅんだんかかい)
- 万事順調
- 泰平無事