一羽の燕で夏は来ぬ
読み方
いちわ の つばめ で なつ は こぬ意味
たった一つの兆しや出来事(例:燕が一羽飛んだ)だけで、全体の状況や結論(例:もう夏だ)を早合点してはいけない、というたとえ。少数の例外的な事実を根拠に、物事の成否・趨勢・世間一般を判断するのは危うい、という戒め。由来
古代ギリシアの哲学者アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で述べた「一羽のつばめが来ても春にはならない」に由来するとされ、日本語では「夏は来ぬ」として定着した。日本での正確な成立時期は不詳だが、近代以降の翻訳・教養語彙として広まったと考えられる。備考
「少数の兆しだけで全体を判断するな」という戒め。原意は「春」だが、日本語では「夏」が慣用。文章語・教養的表現で、会話ではやや硬い。例文
- 株が一日上がっただけで景気回復だと言うのは、一羽の燕で夏は来ぬだよ。
- 新入社員が一人優秀だからといって、部署全体が強いとは限らない。一羽の燕で夏は来ぬ。
- たまたま一度うまくいったから次も成功すると決めつけるのは、一羽の燕で夏は来ぬというものだ。
- SNSで好意的な反応が少しあっただけで人気が出たと喜ぶのは早い。一羽の燕で夏は来ぬ。
- 今年は暖かい日が続くが、数日の陽気で夏になったとは言えない。一羽の燕で夏は来ぬ。
類義語
- 一羽のつばめで夏は来ない
- 一つの例で全体を判断できない
- 一例をもって全体を断ずるな
対義語
- 一葉落ちて天下の秋を知る
- 一事が万事
- 一を聞いて十を知る