遠き慮りなければ必ず近き憂いあり
読み方
とおき おもんぱかり なければ かならず ちかき うれい あり意味
将来のことまで深く考えて備えておかないと、やがて身近な問題や差し迫った心配事が必ず起こるという意味。目先の利益や都合だけで判断せず、長期的な見通しを持つことの大切さを戒める言葉。由来
中国古典『論語』衛霊公篇の「人無遠慮、必有近憂(人遠き慮りなければ、必ず近き憂いあり)」に由来する。『論語』は孔子と弟子たちの言行をまとめた書で、成立は戦国時代ごろ、紀元前5世紀〜紀元前3世紀頃とされる。日本では漢文訓読を通じて広まり、教訓的なことわざとして定着した。備考
「遠慮」は現代語の「控える」の意ではなく、「遠い将来まで考えること」。格調高い表現で、文章・講話・ビジネス訓示などで使われやすい。例文
- 新規事業は勢いだけで始めず、三年後の資金繰りまで考えるべきだ。遠き慮りなければ必ず近き憂いありだよ。
- 健康診断を先延ばしにしていると、後で大きな病気が見つかるかもしれない。遠き慮りなければ必ず近き憂いありというだろう。
- 目先の安さだけで設備を選ぶと、修理費がかさんで困る。まさに遠き慮りなければ必ず近き憂いありだ。
- 受験勉強は直前に慌てても間に合わない。遠き慮りなければ必ず近き憂いありと思って、早めに計画を立てよう。
- 環境対策を後回しにすれば、将来の災害やコストとして返ってくる。遠き慮りなければ必ず近き憂いありである。
類義語
- 転ばぬ先の杖
- 備えあれば憂いなし
- 先んずれば人を制す
- 人遠慮なければ必ず近憂あり
対義語
- 案ずるより産むが易し
- 当たって砕けろ