苦労屈託身の薬
読み方
くろう くったく み の くすり意味
苦労や心配事は、その時はつらくても人を鍛え、分別や忍耐を身につけさせるため、長い目で見れば自分のためになるという意味。困難な経験が成長の糧になることをいう。由来
成立年代は不詳。近世以降の日本の口承的な世話・ことわざとして伝わった表現で、「苦労」「屈託」という心身を悩ませる経験を、結果的に人を強くする「身の薬」にたとえたもの。江戸時代のことわざ集・俚諺類に見られる系統の言い回しとされるが、初出年は特定されていない。備考
古風で硬い言い回し。日常会話では「苦労は身のため」「若い時の苦労は買ってでもせよ」などの方が通じやすい。過度な苦労を美化する文脈には注意。例文
- 若いころの貧しい生活は大変だったが、今思えば苦労屈託身の薬だった。
- 新人時代に厳しい現場を任された経験は、まさに苦労屈託身の薬で、今の判断力につながっている。
- 失敗続きで落ち込んでいる彼に、祖父は「苦労屈託身の薬というだろう」と励ました。
- 留学先で言葉が通じず苦労したが、苦労屈託身の薬で、人に頼る力も身についた。
- 子どもに何でも先回りして与えるより、少しは困らせることも苦労屈託身の薬になる。
類義語
- 艱難汝を玉にす
- 若い時の苦労は買ってでもせよ
- 苦労は買ってでもせよ
- 苦は楽の種
- 可愛い子には旅をさせよ