義理と人情
読み方
ぎりとにんじょう
意味
人として守るべき恩義や社会的なつきあい(義理)と、他人を思いやる気持ちや情け(人情)のこと。損得だけでは割り切れない人間関係の筋道や温かさを重んじる、またはそれに縛られるという含みで用いる。
由来
「義理」は中世以降、武家社会や町人社会での恩義・義務・体面を指す語として定着し、「人情」は近世(江戸時代)に庶民の感情や思いやりを表す語として広く用いられた。両語を並べた「義理と人情」は江戸期の浄瑠璃・歌舞伎などの世界で、人間関係の板挟みを描く決まり文句として広まったとされるが、成立年は特定しにくい。
備考
「義理」と「人情」の双方を重んじる意味のほか、両者の葛藤(板挟み)を示す言い方としても多い。やや古風で、任侠・時代劇的な響きがある。
例文
- 義理と人情の板挟みで、どちらを立てるべきか悩んでいる。
- 商売は冷静にと言われても、義理と人情でつい助けてしまう。
- 義理と人情を欠けば、信用も仲間も失う。
- 彼は義理と人情を大切にする人だから、約束は必ず守る。
- 義理と人情だけで動くと、時に自分を苦しめることもある。
類義語
- 義理人情
- 人情味
- 義理堅い
- 情に厚い
対義語
- 薄情
- 不義理
- 冷酷無情