罪を憎んで人を憎まず
読み方
つみをにくんでひとをにくまず
意味
人が犯した過ちや罪そのものは厳しく非難し正すべきだが、犯した本人の人格まで憎んだり否定したりしてはならない、という戒め。行為と人を切り分け、公正に対処しつつ更生の余地も認める考えを表す。
由来
出典は中国の古典『春秋左氏伝』(左伝)に見える「罪を憎んで人を憎まず」(原文は漢文)とされ、日本には漢籍受容が進んだ平安期以降に教養語として広まり、のちにことわざとして定着した。成立年代の厳密な特定は難しい。
備考
道徳的・教育的文脈でよく用いられる。とはいえ重大犯罪などでは「人を憎まず」が感情的に受け入れにくい場合もあり、理想として掲げる表現として使われやすい。
例文
- 彼は不正をしたが、罪を憎んで人を憎まずの姿勢で、まず事実確認と再発防止に集中した。
- SNSで個人攻撃に走る前に、罪を憎んで人を憎まずという言葉を思い出したい。
- 指導の場では、罪を憎んで人を憎まずで、行為だけを具体的に注意するようにしている。
- 裁くべきは行為であって人格ではない。罪を憎んで人を憎まずだ。
- 彼女は失敗した部下を責め立てず、罪を憎んで人を憎まずで立て直しの機会を与えた。
類義語
- 罪は罰して人は罰せず
- 事を憎んで人を憎まず
- 罪を憎んで人を恨まず
対義語
- 人を憎んで罪を憎まず
- 罪も人も憎む