知らぬは亭主ばかりなり
読み方
しらぬ は ていしゅ ばかり なり意味
周囲の人はみな知っているのに、いちばん関係の深い当人だけが気づいていないことのたとえ。もとは、妻の不貞や家庭内の事情を、夫だけが知らないという意味で使われた。由来
江戸時代の町人文化・川柳などの中で広まった表現とされる。妻の浮気を近所の者は知っているのに夫だけが知らない、という滑稽な状況を言ったもの。正確な初出年は未詳だが、近世後期には類似の言い回しが用いられていたと考えられる。「なり」は文語の断定表現。備考
本来は夫婦関係を題材にした俗っぽい表現。現代では性別や夫婦に限らず、当事者だけが知らない状況一般に使う。やや皮肉・揶揄の響きがある。例文
- 部長だけが人事異動のうわさを知らず、まさに知らぬは亭主ばかりなりだった。
- 彼女の誕生日会の準備は本人以外みんな知っていて、知らぬは亭主ばかりなりという状態だった。
- 会社の業績悪化は取引先にまで知れ渡っているのに、社長だけが楽観しているとは、知らぬは亭主ばかりなりだ。
- クラス全員が二人の交際に気づいていたが、本人たちは隠せているつもりで、知らぬは亭主ばかりなりだった。
- 不正の話は部署中に広まっていたのに、責任者だけが知らなかったとは、知らぬは亭主ばかりなりと言うほかない。
類義語
- 当人ばかりが知らない
- 知らないのは本人だけ
- 灯台下暗し
- 岡目八目
対義語
- 百も承知
- 先刻承知
- お見通し
- 当人がいちばんよく知っている