狡兎死して走狗烹らる
読み方
こうと しして そうく にらる意味
すばしこい兎が死んで猟犬が不要になると、その犬は煮て食われるという意味から、敵や問題がなくなって役目を終えた有能な部下・功労者が、かえって主君や組織から疎まれ、捨てられたり処分されたりすることのたとえ。由来
中国の故事に由来する。前漢の司馬遷『史記』(紀元前1世紀ごろ成立)「越王勾践世家」に、范蠡が文種に送った戒めとして「飛鳥尽きて良弓蔵れ、狡兎死して走狗烹らる」と見える。越王勾践が呉を滅ぼした後、功臣が危うくなることを警告した言葉とされる。備考
中国故事由来の硬い表現で、日常会話より文章・評論・歴史談義で用いられる。功臣粛清や組織の非情さを批判的に述べる場合が多い。例文
- 改革を成功させた途端に担当役員が更迭され、社内では「狡兎死して走狗烹らる」だとささやかれた。
- 戦争が終わると、功績のあった将軍たちは冷遇された。まさに狡兎死して走狗烹らるである。
- 危機の時だけ頼られ、平常に戻ると追い出されるなら、狡兎死して走狗烹らると言うほかない。
- 彼は敵対企業との交渉をまとめたが、その後すぐ左遷されたので、狡兎死して走狗烹らるの身となった。
- 創業期を支えた古参社員を用済みのように扱う経営者は、狡兎死して走狗烹らるの愚を犯している。
類義語
- 飛鳥尽きて良弓蔵る
- 敵国破れて謀臣亡ぶ
- 用済みになれば捨てられる
対義語
- 論功行賞
- 信賞必罰
- 功ある者には賞あり