殷鑑遠からず
読み方
いんかん とおからず意味
失敗や滅亡の教訓は、遠い昔や無関係な所にあるのではなく、身近な過去の例の中にあるという意味。他人や前代の過ちをよく見て、自分の戒めにせよ、という警句として使われる。由来
中国最古の詩集『詩経』大雅・蕩の「殷鑑不遠、在夏后之世」に由来する故事成語。殷(商)が戒めとすべき手本は遠くなく、滅亡した夏王朝にある、という意。『詩経』の成立は西周から春秋時代(紀元前11〜前6世紀ごろ)とされるが、正確な成立年は不明。備考
硬い表現で、日常会話よりも評論・演説・新聞・ビジネス文書などで用いられる。「殷鑒」とも書くが、現代表記では「殷鑑」が一般的。例文
- 前任者の失敗を軽く見るべきではない。殷鑑遠からず、同じ判断ミスを繰り返さないようにしよう。
- 隣国の金融危機は、わが国の政策にも殷鑑遠からずと言える教訓を残した。
- あの会社が急成長の末に倒産した例は、ベンチャー経営者にとって殷鑑遠からずだ。
- 災害対策を怠った町の被害を見れば、殷鑑遠からず、私たちも備えを急ぐべきだ。
- 歴史の授業で学んだ戦争の悲劇は、決して昔話ではない。殷鑑遠からずである。
類義語
- 他山の石
- 前車の覆るは後車の戒め
- 覆車の戒め
- 人の振り見て我が振り直せ
- 過去に学ぶ
対義語
- 喉元過ぎれば熱さを忘れる
- 前車の轍を踏む
- 同じ過ちを繰り返す