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死人に口なし

読み方

しにん に くち なし

意味

死んだ人は何も話せないので、事実を説明したり反論したりできないということ。そこから、当事者が亡くなると真相が確かめにくくなること、また故人には否定する手段がないのをよいことに勝手なことを言いやすい、という意味でも使う。

由来

成立時期や初出ははっきりしないが、死者は証言できないという現実から生まれた言い回しと考えられる。少なくとも江戸時代(17〜19世紀)には同趣旨の表現が使われていたとされ、近世以降にことわざとして定着した。

備考

事実確認の難しさをいうほか、故人に責任を押しつける文脈でも使う。遺族や故人への配慮が必要で、会話ではややきつく冷淡に響くことがある。

例文

  • 証人だった老人が亡くなり、まさに死人に口なしで、事件の真相は闇に包まれた。
  • 故人の失敗を今さら責めるのは、死人に口なしを利用しているようで卑怯だ。
  • 本人がもういない以上、死人に口なしで、本当の事情は誰にも確かめられない。
  • 相続の場で『父はこう言っていた』と断言されても、死人に口なしでは反証が難しい。
  • 推理小説では、犯人が被害者を消せば死人に口なしになるという発想がしばしば描かれる。

類義語

  • 死者は語らず
  • 死者は物言わず
  • 死人は口を利かぬ
  • 死者に口なし

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