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杞人の憂い

読み方

きじん の うれい

意味

起こるはずのないこと、または可能性がきわめて低いことをあれこれ心配すること。現実的な根拠のない不安や、無用な取り越し苦労を指す故事成語。

由来

中国の古典『列子』天瑞篇に見える故事に由来する。杞の国の人が「天が崩れ落ち、地が抜けたら身の置き場がない」と心配して眠れず食べられなかったという話から。『列子』の成立は諸説あるが、現行本はおおむね紀元4世紀ごろに整えられたとされる。

備考

「杞憂」とほぼ同義で、日常では「それは杞憂だ」の形が多い。相手の不安を軽んじる響きもあるため、使う場面に注意。

例文

  • 隕石が今日にも家に落ちるのではと怯えるなんて、まさに杞人の憂いだ。
  • まだ企画書も出していないのに失敗後の責任問題を心配するのは、杞人の憂いに近い。
  • 彼女は旅行中の飛行機事故ばかり考えているが、家族は杞人の憂いだと慰めた。
  • AIに仕事を全部奪われると決めつけるのは、現時点では杞人の憂いかもしれない。
  • 感染対策をしたうえで過度に外出を恐れるのは、杞人の憂いにならないよう注意したい。

類義語

  • 杞憂
  • 取り越し苦労
  • 無用の心配
  • 要らぬ心配
  • 心配のしすぎ

対義語

  • 案ずるより産むが易し
  • 泰然自若
  • 楽観視
  • 高枕で寝る

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