弘法も筆の誤り
読み方
こうぼうもふでのあやまり
意味
どんな名人・達人でも、ときには思いがけない失敗や間違いをすることがある、というたとえ。普段は完璧に見える人の失策を責めすぎない、また自分も油断せず慎重に、という教えを含む。
由来
平安時代の高僧・弘法大師(空海、774–835)ほどの書の名人でも筆を誤ることがある、という話に基づく。具体的にいつ・どの文献に初出するかは諸説あり、確定した年代は不明だが、空海の名声が広まった後世に教訓として定着したとされる。
備考
相手の失敗を責めない慰めや、自戒として用いる。目上に使う場合は言い方に配慮し、「誰にでもミスはありますね」など婉曲にすると無難。
例文
- 誤字があっても、弘法も筆の誤りと言うし、あまり気にしないで。
- 彼はベテランだが今回だけは手順を間違えた。弘法も筆の誤りだ。
- 弘法も筆の誤りだから、ダブルチェックの仕組みは必要だよ。
- 完璧主義の上司がミスをしたので、弘法も筆の誤りですねとフォローした。
- 私も計算を取り違えたが、弘法も筆の誤りと思って次に生かそう。
類義語
- 猿も木から落ちる
- 河童の川流れ
- 上手の手から水が漏る
- 釈迦も経の読み違い
対義語
- 猿も木から落ちない
- 失敗はない