初めは処女の如く後は脱兎の如し
読み方
はじめ は しょじょ の ごとく のち は だっと の ごとし意味
最初はおとなしく弱々しく見せ、相手を油断させておき、機会が来たら逃げる兎のように素早く激しく行動するという意味。交渉・戦略・勝負事などで、静かな準備と一気の実行を対比していう。由来
中国の兵法書『孫子』九地篇の「始如処女、敵人開戸、後如脱兎、敵不及拒」に由来する。成立は中国の春秋時代末期から戦国時代初期ごろ、紀元前5世紀前後とされるが、正確な成立年は不明。日本では漢籍の受容を通じて広まり、軍事・戦略を説く成句として用いられてきた。備考
文語的で硬い表現。「処女」は古典由来の語だが、現代では性別・貞操に関わる語として違和感を持たれることもあるため、使用場面に注意。例文
- 新商品の発表まで一切情報を出さず、発売当日に一斉広告を打つとは、まさに初めは処女の如く後は脱兎の如しだ。
- あのチームは前半こそ守備に徹していたが、後半に入ると猛攻を仕掛けた。初めは処女の如く後は脱兎の如しという戦い方だった。
- 交渉の序盤では控えめに相手の出方を見て、条件が整った瞬間に決断するのが、初めは処女の如く後は脱兎の如しの要諦である。
- 彼は会議中ほとんど発言しなかったが、採決直前に具体案を示して一気に流れを変えた。初めは処女の如く後は脱兎の如しとはこのことだ。
- 市場参入では焦って動かず、競合が油断したところで素早く攻勢に出るべきだ。初めは処女の如く後は脱兎の如しを忘れてはならない。
類義語
- 静如処女、動如脱兎
- 機を見るに敏
- 疾風迅雷
- 電光石火
- 能ある鷹は爪を隠す
対義語
- 遅疑逡巡
- 優柔不断
- 後手に回る
- 拙速に走る