九仞の功を一簣に虧く
読み方
きゅうじん の こう を いっき に かく意味
長い努力や大きな仕事が、完成目前のわずかな油断・手抜き・失敗のために成就しないこと。あと一歩で成功するところまで積み上げた成果を、最後の不注意で台無しにする戒めとして用いる。由来
中国古典『書経(尚書)』「旅獒」の句「為山九仞、功虧一簣」に由来する。九仞もの高い山を築いても、最後の一杯のもっこの土を欠けば完成しない、という意味。内容は周の武王に関する説話とされるが、成書・編纂時期は諸説あり、概ね春秋戦国期から前漢期(紀元前5〜前2世紀ごろ)に伝承・整理されたと考えられる。備考
「虧く」は常用外で、現代では「欠く」と書くことも多い。非常に文語的・格式張った表現で、日常会話より文章や訓戒で用いられる。例文
- 新製品の開発は順調だったが、発売直前の検査漏れで回収となり、九仞の功を一簣に虧いた。
- 受験勉強を一年間頑張ってきたのだから、前日に夜更かしして九仞の功を一簣に虧くようなことは避けなさい。
- 契約書の最後の確認を怠れば、交渉で積み上げた九仞の功を一簣に虧くことになりかねない。
- チームは優勝まであと一勝だったが、油断から逆転負けし、九仞の功を一簣に虧く結果となった。
- 論文はほぼ完成していたのに、引用ミスを放置したため評価を落とし、九仞の功を一簣に虧いた。
類義語
- 功虧一簣
- 画竜点睛を欠く
- 仏作って魂入れず
- 詰めが甘い
- 最後の詰めを誤る
- 百里を行く者は九十を半ばとす
対義語
- 有終の美を飾る
- 終わりよければすべてよし
- 大願成就
- 完遂する