三度諫めて身退く
読み方
みたび いさめて みしりぞく意味
主君・上司など目上の人や所属する組織に対して、過ちを三度ほど誠意を尽くして諫めても聞き入れられないなら、それ以上しつこく争わず、自分の職や地位を辞して退くべきだという教え。忠告には限度があり、改まらない相手からは身を引くのが賢明だという意味にも用いる。由来
中国古典『礼記』「曲礼下」に見える「三諫而不聴、則逃之」(三たび諫めても聞かれなければ、その場を去る)に基づくとされる。『礼記』の成立は前漢時代、紀元前2〜1世紀ごろとされるが、この日本語表現として定着した正確な時期は不詳。日本では儒教的な主従関係・忠義の倫理を説く言葉として受容された。備考
儒教的な忠義観に由来する古風な文章語。現代では上司・組織への進言や辞任の文脈で使うが、日常会話ではやや硬い。例文
- 社長に改善案を三度も進言したが受け入れられず、彼は「三度諫めて身退く」つもりで辞表を出した。
- 師匠の方針に疑問を感じて何度も諫めたが変わらないので、三度諫めて身退くほかないと弟子たちは考えた。
- 三度諫めて身退くというように、忠告を尽くした後は相手の決断を尊重して距離を置くことも必要だ。
- 不正経理をやめるよう上司に訴え続けた彼女は、三度諫めて身退く覚悟で内部監査部門に異動願を出した。
- 父の会社を守りたい一心で助言したが、聞く耳を持たないなら三度諫めて身退くしかないと兄は言った。
類義語
- 三諫して去る
- 三諫して身を退く
- 三度諫めて聞かざれば去る
- 忠告して容れられざれば去る
対義語
- 諫死
- 死をもって諫める
- どこまでも諫める