漢字辞典.com

検索
一言既に出ずれば駟馬も追い難し

読み方

いちごん すでに いずれば しば も おいがたし

意味

一度口に出してしまった言葉は、どんなに急いでも取り消したり、なかったことにしたりするのは難しいという意味。発言は相手に届いた瞬間から影響を持つため、失言・軽率な約束・不用意な発信を慎み、言葉には責任を持つべきだという戒め。

由来

中国の成句「一言既出、駟馬難追」を漢文訓読した表現。「駟馬」は四頭立ての馬車で、非常に速いもののたとえ。言葉が口から出ると、その速い馬車でも追いついて取り戻せない、という比喩である。類句の「駟不及舌」は『論語』顔淵篇に見え、『論語』の成立は戦国時代、紀元前5〜前4世紀ごろとされる。現在の「一言既出、駟馬難追」という形の厳密な初出年は不明で、後世に整った漢語成句と考えられる。

備考

漢文訓読調の硬い表現で、日常会話では「口は災いの元」「発言は慎重に」と言い換えることが多い。「駟馬」は四頭立ての馬車を指す古語。

例文

  • SNSに投稿する前には必ず読み返したほうがいい。一言既に出ずれば駟馬も追い難しで、消しても誰かの記憶には残る。
  • 会議で感情的に反論しそうになったが、一言既に出ずれば駟馬も追い難しと思い直し、いったん黙って整理した。
  • 子どもには、友達への悪口は取り返しがつかないから、一言既に出ずれば駟馬も追い難しだと教えている。
  • 契約交渉の場で不用意に『できます』と言ってはいけない。一言既に出ずれば駟馬も追い難しで、後から撤回すると信用を失う。
  • 冗談のつもりで言った一言が相手を深く傷つけた。まさに一言既に出ずれば駟馬も追い難しで、謝っても完全には元に戻らない。

類義語

  • 駟も舌に及ばず
  • 吐いた唾は飲めぬ
  • 覆水盆に返らず
  • 口は災いの元
  • 口は禍の門

このことわざに含まれる漢字

同じ漢字を含むことわざ

同じ漢字を含む四字熟語